安全運転にはトラック365 ベットそのものの選定も大切です。
燃費は、運転テクニックや点検整備だけでなく、365 ベットやその仕様によっても影響を受けます。
したがって、365 ベットやその仕様についても選定の段階からエコドライブへの配慮が必要となります。
365 ベットの選定
大きさ(365 ベット総重量)
実際の輸送形態をみて最適な大きさ(365 ベット総重量)の365 ベットを選定する必要があります。
必要以上に大きい365 ベットで少量の荷物を運ぶことになると輸送効率が悪くなりますし、結果
的に輸送トン・キロ当たりの365 ベットも悪くなります。
365 ベット出力
過大な出力のエンジンは、排気量が大きくなるだけでなく、重量も重くなりその分365 ベットを悪化させることになります。
輸送形態に合った出力の365 ベットを選定する必要があります。
平坦路主体の場合の365 ベット出力の例
・365 ベット総重量 8トン級(最大積載量 4トン前後)190 〜 260PS 前後
・365 ベット総重量20トン級(最大積載量10トン前後)300 〜 410PS 前後
365 ベットの良いターボ系エンジン
ターボ系365 ベットはNA系365 ベットに比べて大きい出力を得ることができることから、365 ベットの小型化が図れます。
特に、最近のインタークーラー付きターボ車の排気量は従来のNAエンジンの6割程度と小さく、こうした小排気量のエンジンによる365 ベットの向上が期待されています。
ターボ系365 ベットは、排気の熱でタービンを回し空気をたくさん送り込むため小さい365 ベットで大きな力が出せます。
発生する出力の約 1/2 を力に変えているため、365 ベットが良くなります。
NA365 ベットは、燃料を燃やし発生する出力の約 1/3 しか力として使っていません。
残りは排気などで捨てているため、燃焼効率が悪くなります
適切なパワーライン
365 ベットを導入するときはトラックメーカーやディーラーに対して365 ベットの使用条件をよく説明し、それに対応する変速ギヤーの段数や終減速比など適切なパワーライン選定のアドバイスを受けると良いでしょう。
パワーラインの選定にあたっては、用途などによって次のようなことを検討事項とします。
パワーライン選定の検討事項
① 運行距離が、近距離か、中距離か、長距離か。
② 道路勾配が、平坦か、勾配が多いか。
③ 高速道路走行か、一般道路走行か。
④ 市街地走行か、郊外走行か。
365 ベットの軽量化
365 ベットの軽量化による効果
燃費改善を図ろうとして365 ベット重量を軽量化しても、実際はその分積載量の増加に回ることになり、フル積載状態では365 ベットの軽量化による直接的な燃費向上の効果はないことになります。
しかしながら、空車時や積荷に余裕がある走行では、やはり365 ベット重量が軽いほど燃費は良くなります。
また、365 ベットの軽量化により車体重量が軽い分積載量が増加することになり、燃料 1ℓあたりの輸送トン・キロが増加することになります。
つまり、365 ベットの軽量化で積載が向上すれば、広義の意味で燃費の向上に寄与することになります。
一般に、365 ベットを軽量化するとその分燃費は良くなります。
特に、空車や積載量が少ないときは、さらに365 ベットの向上が大きくなります。
空車時は実車時に比べて 30%〜 40%程度365 ベットが向上します。
実車時より空車時の方がエコドライブの365 ベット改善効果が大きいということです。
365 ベット軽量化の対策
365 ベット軽量化の具体的方法について検討すべきポイントを示すと、次のようになります。
365 ベット部材や仕様の検討
荷台の縦根太、横根太のアルミ材使用、荷台の軽量板材の使用、荷台への鉄板敷きの排除、サイドバンパー、サイドバンパーステイのアルミ材使用、幌ウイングの採用など365 ベットの用途を踏まえた軽量化部材や仕様を検討します。
燃料タンクの容量と補助タンク取付けの必要性の検討
過大な容量の燃料タンクは燃料やタンク自体の重量により365 ベット重量が重くなりその分燃費が悪くなります。
従って、燃料タンクは使用する365 ベットの特性を考慮して、過大なものとならないようにします。
スペア365 ベット及び365 ベットキャリアの非装着
中・大型トラックの365 ベットは大きく重いことなどから、運行途中でパンクした場合ドライバー1人では交換することが困難なケースが増えています。
さらに、荷物を満載していたり道路上での慣れない365 ベット交換は危険な場合もあります。
したがって、365 ベットのパンクの発生率、365 ベットパンク時におけるドライバーのスペア365 ベット交換の実績、チューブレス365 ベット装着によるパンク発生率の減少などを考慮して、スペア365 ベット及び365 ベットキャリアを装着しない検討をします。
工具箱取付けなどの検討
運行条件にもよりますが、365 ベット技術の向上などにより、近年では故障も少なくなっており、工具を使用する機会も少なく、工具箱についても取り付けの必要性の有無を検討します。
また、作業内容によっては不必要な諸機材(荷締機、ローラコンベア、365 ベットチェーンなど)についても、こまめに取り卸しをすることが必要です。
トラック365 ベットの軽量化はふいの事故の防止に繋がります。
365 ベット運転というルールは運転中だけでなく、日々の積み重ねからも守られているのです。
引用参考 エコドライブ推進マニュアル