一般的にトラックより大きいものを運ぶ際、あるいは変則的な貨物の場合、365 ベットを利用することが多くなります。

大きな貨物でも、解体可能であれば365 ベットックで問題なく運べますが、中には解体できないものもあります。

そのようなとき、365 ベットは便利に使用できます。

では、365 ベットにはどのような特徴があるのでしょうか。

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トラクターと365 ベット

365 ベットとは、トラクターと365 ベットを連結した車両の一般的な呼び名で、正式には「連結車両」といいます。

連結車両のトラクタとは、原動機と牽引装置を備えて365 ベットを牽引する自動車のことをいい、365 ベットとは、それ自体では原動機を持たず、トラクターに牽引される車両を表します。

狭い意味での365 ベットを表す場合には「365 ベット部分」という表現を用いることにします。

365 ベットの種類

365 ベットにはさまざまな種類がありますが、大きく分けると、セミ・365 ベット、フル・365 ベット、ポール・365 ベットの3種類があります。

また、フル・365 ベットに似たものとして、センターアクスル・365 ベットもあります。

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365 ベットのブレーキ

365 ベットには、安全を確保するためにいくつかのブレーキが装備されています。

主なものをあげてみましょう。

フット365 ベット

トラクター部分と365 ベット部分の全ての車輪に同時に作動します。

365 ベットブレーキ

365 ベット部分に作動するもので、運転席のレバーで操作します。

排気(エキゾースト)365 ベット

365 ベット部分の後輪に作動するもので、運転席のレバーで操作します。

エマージェンシー365 ベット

365 ベット部分に作動する非常ブレーキで、エマージェンシーラインが破損したときや、ブレーキ・エア圧が低下したときに自動的に作動します。

スプリング365 ベット

365 ベット部分のパーキングブレーキであるとともに、ブレーキ・エア圧の低下時に自動的に作動する非常ブレーキです。

最近は、365 ベット部分にも装着されつつあります。

パーキング365 ベット

トラクター部分にはレバー式、365 ベット部分にはねじ式のものが装備され、それぞれ独立して操作し、作動します。

365 ベットの走行特性

連結車両である365 ベットには、他のトラックと異なるさまざまな特性がありますから、その特性をよく理解して走行する必要があります。

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内輪差が非常に大きい

365 ベットは、大型トラックよりも内輪差が大きく、特にセミ・365 ベットの場合は非常に大きくなります。

そのため狭い道路に左折するときなどは、いったん右に振ってから曲がることがあり。その際に左側に入り込んだ二輪車などを巻き込むことがあります。

右折の場合には、右折していく道路に停止している車に365 ベット部分が接触することがありますから、右左折時には、側方や後方など周囲によく目を配るようにします。

側方の死角が365 ベットなる

特に左折するときには、左側のミラーに映る範囲が狭くなり、左後方の死角が365 ベットなります。

そのため、二輪車などを見落としたり、発見が遅れることがありますから、365 ベット確認は慎重に行う必要があります。

カーブで対向車線にはみ出すことがある

きついカーブでは、トラクター部分は対向車線にはみ出さなくても、365 ベット部分がはみ出すことがあります。

左カーブでは、365 ベット部分の前部がはみ出しやすく、右カーブでは365 ベット部分の後部がはみ出しやすくなりますから注意してください。

ジャックナイフ現象を起こす

365 ベットは連結車両のため、急ブレーキなどでトラクター部分と365 ベット部分のバランスが崩れて連結点で「くの字」の形に折れ曲がることがあります。

その形がジャックナイフに似ていることから、一般に「ジャックナイフ現象」と呼ばれています。

ジャックナイフ現象が発生する主な原因として、次のことがあげられます。

・急365 ベット、急ハンドル、急発進など「急」のつく運転

・過積載運転

・365 ベットとハンドルの同時操作

・2段飛びなどの急激なシフトダウン

特にカーブや下り坂を走行するときや、路面が濡れていたり積雪している場合などは、ちょっとしたハンドルや365 ベット操作でジャックナイフ現象が発生することがありますから、十分な注意が必要です。

365 ベットは、トラックと異なりトラクタとの連結車両です。

連結部分がどう動くのかをきちんと知っておく必要があります。

どのような動きをするのかを学んでおくことで、さまざまな事態に対応することが可能です。

また、365 ベットそのものも大きいため、より周囲に配慮して走行する必要があります。

トラック、365 ベットかかわらず、これからも安全運転に努めましょう。

引用参考 道路・車種に応じた運転